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大人が楽しむ夏酒 その3 大人の夏酒
第3 開華 「開華 スパークリング」&「甲子 夏生 大辛口 純米生原酒」
写真の右2本のお酒です。
この二つの蔵元さんは栃木県と千葉県の蔵元さんです。
前回2回の2つの蔵元さんは蔵のコンセプトや味わいに関して詳しく固い表現で書かせていただきました。
勿論、第一酒造さん(開華さん)も甲子さんも深い信念のある蔵元さんです。そして、同時に関東の美味しいお酒をもっと身近に感じていただきたくて選んでみました。東京からちょっとしか離れていない蔵元、夏休みなど是非、訪問してみてくださいね。
皆さん、よい週末を!明日は夏至です。一年で一番日中の時間が長い日、存分に太陽の光を満喫してください。暑いですけれどねっ!笑
*当店では未成年者の方への酒類の販売をしておりません。 -
大人が楽しむ夏酒 その2 大人の夏酒 第2「山滴る」(やましたたる)日置桜(鳥取県)
今日は「大人の夏酒」第2、写真左から2案目の鳥取県の山根酒造・日置桜さんが造る「山滴る(やましたたる)」です。
特別純米生酒 「山滴る」。「山滴る」とは夏の季語。草木の葉で覆われた夏の山が緑色を滴らせるように見える様子を表す言葉。夏の青々とした山の情景を美しく表現した言葉ということです。
日置桜さんは「辛口」ではなく「甘くないお酒」。「完全発酵」と言われる、酵母に醪中の糖分を食い切らせる酒造りで「甘くないお酒」を醸しています。
●食を支えるお酒をひたすらに
「甘・辛・苦・渋・酸」で構成される味わいのペンタゴン。日置桜の新酒などは「甘」が極端に凹んでいます。なぜそんなお酒を造るのか。それは食を活かす酒に仕上げたいとの思いがあるからです。「食の邪魔をする酒だけは造ってくれるな」三代めの残したこの言葉を忘れず、食を活かす酒を造り続けています。
●「米」で一苦労
最近のお米は(酷暑のため)固く溶けにくいだけでなく、胴割れも非常に多く原料処理が非常に難しいお米でした。浸漬の判断は難しく浸漬不足、過剰浸漬にならないよう細心の注意を払いました。溶かそうという意識が強すぎると味わいの輪郭が失われるような気がしたので、粕を出しても構わないので酸とアミノ酸のバランスを優先させた仕上げを念頭に入れて醸造。特に麴については、通常は醪の中仕込みで使用する総破精麹を突き破精麹に変更し、アミノ酸を少し抑えながらミネラル感のある涼味を目指しました。想定より粕歩合は高くなりました。
●味わい
完全発酵による苦み・渋み・酸味とともに食欲を掻き立てる。日置桜らしい食中冷用酒となりました。アルコール度数は14度。日本酒度は+13度。酸度2.5。アミノ酸度2.1。原料米山田錦(鳥取)。精米歩合70%。酵母きょうかい7号。
日置桜さんの造りはしっかりとした輪郭のあるお酒。そして、日置さんの日本酒から平助さんがふと思い出すのはワインのヴァンジョーヌ、もしくは古樽を効かせたワインなんです。酸膜酵母を上手に使った深みのあるワイン。そんな味わいと共通する「通の酒」が日置さんのお酒。大人の夏酒、酷暑の夏にこそ食を大切にする「山滴る」、味わってください。
⁂当店では未成年者の方にお酒の販売をしておりません。 -
大人が楽しむ夏酒 梅雨だから、夏だから、
うぅ〜ん。空梅雨になるのでしょうか、今年は。食米だけでなく平助さんとしては酒米の出来にも思うところが出てきそうです。暑い夏、特に最近の酷暑では固く溶けにくい胴割れの多い酒造りに一層難しさを感じさせる米となってしまいます。天候も順調で豊作の年は、杜氏さん方も「いい酒を造ろう。」という意識が高まり酒造りの難しさの中に心地よい挑戦意識と緊張感が生まれるのではないでしょうか。そうした順風漫歩の中での酒造りではない昨今、それでも皆さんに納得していただける酒造りを蔵や杜氏さんは追及しています。今回は今日(6月17日)届きました4本のお酒を丁寧に説明させていただこうと思います。夏酒ではありながらも秋に向けても飲める、なぜ飲めるか、など蔵元さんの募る思いに平助さんの思いもプラスして1本ずつご説明いたします。
そして、もう一つ、平助さんの今回のご紹介のキーポイントは、「流行りを意識しない自分の蔵の造り」。「大人の酒」です。伝統を貫きながら革新をしていくことはとても大切です。そこから生まれてくるのが「今の酒」といわれるものなのかもしれません。敢えて「今の流行り」の概念を取り外しお酒の経験値の高いコアな消費者に焦点を当てお酒の味わいを深く掘り下げてみたいと思いました。そんなコンセプトの今回のご紹介。大人は是非、お試しください笑。
秋鹿 山廃純米 雄町 倉垣村 無濾過生原酒 720ml
秋鹿酒造自営田(大阪府豊能郡能勢町倉垣) 雄町 100%
使用米は秋鹿の自営田で大事に育てられた雄町を使用。一反につき収量は7俵ほどが普通ですが秋鹿の自営田の場合は3〜3.5俵ほど。農薬・化学肥料無施肥で自社の酒粕・米糠(こめぬか)等の発酵堆肥のみを肥料にしているため、収量が少ないのです。また収量は減りますが根が丈夫な苗を作る方法で田んぼを「少数精鋭」にすることにより、穂高も低く、粒も少ない代わりに余計なアミノ酸が少なく、熟成に適したお米になります。ラベルには自営田米使用の印「へのへのもへじ」が入っています。
味わいは秋鹿らしい濃醇さと酸
秋鹿の造りの特徴は「できるだけ溶かす、できるだけ粕を減らす、搾りきる。」米を大事に思うからこそ、できるだけ日本酒に昇華させることを意識しています。コメのうまみ、濃醇さを感じるのはその点が大きく寄与しているのでしょう。R4BYの無濾過生原酒。2年の熟成により秋鹿らしい濃醇なコメの旨味が広がります。酸もしっかりあるので食中酒としても満足いただけます。無濾過生原酒ですが、常温〜お燗がおすすめです。夏だからこそ、常温〜お燗。蔵元さんの自信の表れですね。
秋鹿は大阪の山奥、能勢町にある小さな酒蔵
平助さんにとって秋鹿は大阪の山奥にある小さな酒蔵というイメージです。残念ながらまだ蔵元さんに伺ったことはありません。初めて自分の意識に「秋鹿」さんがしっかりと入ってきたのはある年のひやおろしを試飲した時でした。「あ、旨いな〜。」地味だけど深みがある奥深い味わいでした。大人の味わい、日本の味わい、コメの味わい。そんなことがふと浮かんでくるお酒です。
⁂当店では未成年者の方にお酒の販売はしておりません。