今回の旅は料理が中心でありますが、平助さんのお店からGAKUさんに入れさせていただいているボルドーワインの造り手さんのところへも訪問しました。実はこの訪問の前に大きなアクシデントがあったのですが〜。それも今となってはとってもいい経験、いい思い出となっています!
訪問したのはボルドー、アントゥルドゥメールに5つのシャトーを持つデスパーニュ家のチボー・デスパーニュさんとガールフレンドのアンさんの所です。「神の雫」で一躍有名となったCh.モンペラ、Ch.トゥール・ド・ミランボー、Ch.リオン、ジオラットを所有するチボーさん、忙しい中も私たちの訪問を快く受け入れてくれました。当日は、滞在中唯一の雨。(う〜どういうこと!)葡萄も収穫まであと2週間くらいということでたくさんの房をならしていました。正直なたと頃、今年は春に雹(ひょう)が降ったり、日照量の兼ね合いなどいろいろな問題があるようですがこれをいかに味わいよいワインとするかはチボーさんの腕にかかっています。GAKUさんへはCh.リオンを納品させていただいているのですが、私はファーストもセカンドも白が特によく出来ていると思います。セカンドは柑橘系の香りとすっきりとした味わいが生の魚にも日常の和食にもよく合います。そしてファーストのほうは熟れた桃の香りと樽の風味が品よくあらわれています。のみ応えもありそれでいてエレガントな白ワインです。鶏肉、魚料理全般に会うオールマイティーなワインです。
チボーさんの住んでいるところはまさに、シャトー(お城)です。3メートル以上はあるのではないかと思われる天井、広い居間、手入れの行き届いた明るいキッチン。そこで、アンさんとそのお友達がフィンガーフードを用意していてくれました。メインのお肉はチボーさんがその日の朝、市場で買ってきた牛肉を外の暖炉で去年の葡萄の樹を薪にして焼いてくれました。う〜この上ないおもてなしに私たちは感動してしまいました。お二人はとても日本に興味を持っていて、「11月には行くつもり。」とおっしゃっていました。
そんな2人が、11月2日(土)にGAKUさんに来てくださったんです。こんなに早くに再会が実現するとは思っていませんでした。遠くからありがとうございます。私たちもついこの間のことではありますが、楽しかったフランスを思い出しながらとっても楽しいひと時を過ごしました。勿論、和久井シェフのお料理にお2人は大満足。ほんとにお肉の焼き方には感心されていました。
チボーさんを訪問するに当たり、手配をしてくださった徳岡の川口さんとワインのことでよく話しをすることがあります。今回それをつくづく実感したのですが、ワインというものは味わうだけのものではなく、いろいろな要因を備えていて縦、横、高さという具合で人間同士をつないでいく奥深い道具でもあると。美味しいのは勿論のこと、1年に1度しか造ることの出来ないこのワインを通じて全く知らない異国のもの同士がすっと近づくことが出来るんです。本当に素晴らしいものですよね、ワインは。
今回の用に素晴らしい造り手さんともっともっと知り合って行きたいと思います。はい、今回のたびはスタートに過ぎないんですね。でも、とってもいいスタートを切れたことは確かです。
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